HuMAによる災害時の心温まる医療支援

青いユニフォームのスタッフが避難所を駆け巡った日々

2023年1月、HuMA(Humanitarian Medical Assistance)は、能登半島における災害救助のための先遣隊として、医師、看護師、救急救命士を派遣しました。1月6日には、珠洲市宝立町の避難所内に救護所を設立し、2か月間に渡る被災者の医療支援と心のケアにあたりました。

この団体は医師と看護師のチームで構成されており、震災による怪我の治療から感染症対策、出産支援、自宅避難者への巡回診療、入浴介助、トイレの汚物処理、そして段ボールベッドの設営まで、多岐にわたる支援を提供してくれました。

HuMAのスタッフは常に忙しく動き回っており、インタビューを試みましたが、彼らの多忙なスケジュールとローテーションによるスタッフ交代により、実現することはありませんでしたが、彼らの存在は常に身近にあり、避難所で過ごす私たちにとって大きな安心感を与えてくれました。

私の身近なHuMAエピソードは、家の隣に住んでいたどさんこラーメンの店主が、災害後に店に戻った際にガスコンロで引火し、両腕に重度の火傷を負いました。しかし、HuMAの数週間に渡る賢明な治療とサポートにより、表皮増殖を行うことなく、少し赤みがかった皮膚程度まで回復していました。御主人も娘さんもHuMAには感謝しきれないと喜んでました。

HuMA 緊急医療車
私自身もコロナに感染した時はHuMAにお世話になりました。直ちにこの緊急医療車に隔離、その後避難所の部屋に戻ることなく別棟へと移動しました。

HuMA 感染症対策対策
「感染しない、感染させない」行動の積み重ねこそが、最大の感染症対策対策。ノロウイルス対策の説明をしてくれるHuMAスタッフ。

段ボールベッドを組み立て避難所に設置するHuMAスタッフ
段ボールベッドを組み立て避難所に設置するHuMAスタッフ。段ボールベッドで床のホコリやウイルスから離れられるので衛生的です。しかも格段に睡眠のレベルが変わりました。その他にも体が起こしやすく避難所の床に直接寝るよりもとても暖かいですね。

珠洲市宝立町避難所を出発するHumaスタッフ
2024年2月28日に2か月間の避難所医療支援を終了しました。29日朝早く皆に見送られて珠洲市宝立町避難所を出発するHumaスタッフ。本当にありがとうございました。

HuMAの避難所チームは、ただ医療を提供するだけでなく、被災者との深い絆を築くことで、彼らの心にも寄り添う貴重な存在でした。このような支援は計り知れない価値があり、その影響は物質的なものをはるかに超えています。HuMAの組織と全員に心から感謝し、彼らの無私の努力に心より敬意を表します。青いユニフォームのスタッフが避難所を駆け巡った日々は避難所の誰もが忘れることは無いでしょう。

珠洲市宝立町小中学校で1~9年生で実施した緊急・災害医療体験教室

*特定非営利活動法人Huma(災害人道医療支援会)

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